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12月のお話し
インドやネパールのヒンドゥー教徒・仏教徒の挨拶は合掌してナマステと言います。
朝も昼も夜でも会えばナマステ、別れる時にもナマステです。この言葉はサンスクリット語に由来し、お辞儀することを意味する「ナマス(namas)」と、あなたにを意味する二人称与格の「テー(te)」との複合語なので、もともとは、あなたにお辞儀しますという意味でした。
私たちになじみ深い「南無阿弥陀仏」や「南無妙法蓮華経」の「南無」は、このナマスという語を中国の翻訳僧が音訳した言葉です。
ナマステの語は、紀元前15世紀ごろインドで成立したと考えられる聖典『リグ・ヴェーダ』に記述があり、現代のヒンドゥー教文化圏においても「私の魂(自己、アートマン)と宇宙を神格化した神(ブラフマン)とは同一」であり、「あなたのアートマンとブラフマンも同一」であることから、「私に内在する神聖性が、あなたに内在する神聖性を崇敬する」という意味で日常の挨拶が交わされるのです。
大人も子供も、私たちの魂の価値は平等です。来たる一年をナマステの心で過ごしましょう。
合掌