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【6月のお話し】
怪我や病気の出家者に対して、初期仏教教団がどのような治療をしていたのかについて、『律蔵』という経典に具体的な説示がみられます。
ここでは古代インド神話において聖なるものとして扱われる牛、具体的には牛乳が薬として用いられてた事例を見ていきましょう。
ただし、以下の文言は功能を広告するものではなく、初期仏教教団から継承されてきた、ある種の教養としてご紹介するものであることを付記しておきます。
さて、牛乳を精製すると、バターやチーズといった乳製品となりますが、現代のバターに近いものを経典では生酥(しょうそ)と訳され、『律蔵』によれば、「頭痛には酥の油で点鼻する」「関節痛や足のひび割れには酥の油を塗る」のように利用されていました。
日本でも奈良時代から税として納められ、滋養強壮の薬として殿上人しか口にできなかった酥ですが、残念ながら製法も途絶えてしまいました。
写真はインドでギーとよばれる澄ましバターで、経典に説かれる熟酥に近いものされます。古代より伝わる智慧を日々の生活に生かし、息災にお過ごしください。
合掌


