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12月のお話し
京都の三条大橋西詰に、棕櫚(しゅろ)を材料とする帚(ほうき)や束子(たわし)などの日用品を取り扱う内藤商店があります。昔ながらの店構えに看板はありませんが、話し好きなおかみさんが用途や使い方について気さくにご説明くださることでしょう。材料の棕櫚は適度に油分を含んでいるので、床や畳に自然なツヤが出てきますし、扱い方を心得れば10年以上も使うことができることから、寺社においても愛用されております。
さて、12月13日は煤払いの日ですね。家の中に竈や囲炉裏があった頃は文字通り煤を払っていたことでしょうが、今ごろは大掃除を始める日とされているようです。以前もご紹介したように、お釈迦さまの愛弟子である周利槃特(しゅりはんどく)は「塵を払い、垢を除かん」と繰り返し唱えながら掃除を怠らずに続けることで、除くべきものは心の汚れであることを悟られました。新年を迎えるにあたり、大掃除を通して心の汚れも取り除きましょう。合掌