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3月のお話
桜の開花予想が新聞やテレビで聞かれるようになると、奈良の薬師寺では平安時代より続く花会式(はなえしき)が近づいてきます。
椿や梅・桜・桃・牡丹など、和紙で作られた色とりどりの造花がお供えされることでご存知の方も多いことでしょう。
この法要では、世の災害や凶作は人々の犯す罪とけがれのもたらす結果であるとする古代の信仰に基づいて僧侶たちが人々に代わって懺悔の修行をすることで罪とけがれをはらい、国家の繁栄と五穀豊穣を祈るのです。
旧暦二月は春の農耕の始まる季節にあたることから、稲作農家ではこの時期に一年の豊作を
あらかじめ祝う儀式を行っていました。この儀式では農耕を守る祖先の霊を迎えるために、祖先の依り代として
御幣の替わりに仏前に造花を立てていました。この飾りが家から寺院へと場所を移し、次第に古式ゆかしい
花会式となっていったのでしょう。
本年春の彼岸会は3月18日(土)13時~、3月19日(日)13時~、3月21日(火)10時~と13時~との
合計4座お勤めいたします。ご家族揃ってどうぞご参拝下さい。